最近YouTubeに詳しい方の話を聞くことがあって、ビジネスの世界においてYouTubeの活用が急激に進んでおり、副業として活動を続けているが、本格的に起業すべきか悩んでいるという話をお話されていました。コロナ禍の中でも時流に乗りながらビジネスを展開される方が実際におられるのを実感できて何だか嬉しかったです。
ただその反面、この方が勤め先の会社を辞めていきなり法人を作り、オフィス、人材を確保して事業展開を考えているとの話をされているのを聞いて、老婆心ながらもう少し検討された方がいいのではと苦言を呈してしまいました。
非対面型ビジネスの進展
最近のコロナ禍の影響で、ビジネス上様々な対応が迫られていますが、その中で非対面型の仕事術又は非対面型ビジネスの進展というものが急激に進んでいるように感じています。
非対面型の仕事術
ウイルス感染を避けながらも仕事を継続するために、リモートワークによる一か所に密集しない形での勤務、印鑑の押印を省略するための社内決済の電子認証の導入等の新しい仕事の仕方が一気に浸透しています。体験された方の話をお聞きすると、まだ導入の初期段階であり、問題も多いものの、長期的には修正をかけながら定着していくのではないかと話をされていたのが印象的でした。
また一か所に集まらずとも仕事ができることがわかってきたので、今後オフィスの在り方も変わってくる可能性もあります。外部からの連絡、荷物等の配送先の機能はバーチャルオフィスの拠点があれば事足りるため、都市部に大規模なオフィスを構えるよりも、都市や地方に小規模なオフィス機能を分散させる会社も出てくることも予想されます。
非対面型ビジネスの展開
ビジネスの本質は人のつながりでできていることは今も昔も変わりませんが、その反面ビジネスの手法はどんどん非対面化が進展しつつあります。具体的に言えばネットを介したビジネス展開、EC販売で、その内訳は日用商品の物販に止まらず、自動車、不動産等の高額な者から無形のサービスの販売も販売されており、最近ではネット上で稼働中のサイトや会社の売却情報までネット上に存在しています。
所有より保有で起業する
ビジネス環境が大きく変化をしており、経済が厳しい状況下であるため、多くの会社ではよりリスクの少ない形での経営が求められています。このような状況下では会社経営におけるランニングコストがあまりかからない形が望まれるため、手元資金を大量に投下して資産を所有するよりも、必要な資源を必要な形で確保する保有を重視した経営が望ましいと考えられ、特に起業の段階ではこの傾向は顕著になると予想されます。
冒頭で示した事例でも、起業の初期段階から大きな投資をして事業を始めるよりも、経営運営上必要な資産はリース、サブスク等を活用し、人材も雇用するより必要なところを外注、提携ですますなどの形で、よりリスクを低減する形での経営、起業が可能であると考えられるのです。
経済状況の現状は厳しく、一般的には開業、起業をためらう方は多いと思いますが、所有より保有、雇用より提携による会社経営が以前より容易にできるようになっていますので、これらを上手く活用することで、よりリスクの少ない形の起業を検討されてはいかがでしょうか。
(関連記事)ビジネスではピンチがチャンスにもなる