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書類から電子申請への課題 ハンコの電子化について

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 近年行政手続きについて書類申請から電子申請への移行が順次進められていますが、コロナ禍での膨大な給付金等の申請に対応するために、急激に電子申請の活用が進展しています。ただ日本における電子申請、書類の電子化の浸透においてはクリアしなければいけない課題が存在しています。それは「脱ハンコ」の問題です。

行政手続きに不可欠な「ハンコ」

 各種行政手続きにおいて、申請書類の中には無数の押印箇所がありますが、ハンコの役割としては主に以下の機能があります

  • 文昌に記載されている内容の確認、証明をする機能(申請者の意思、宣誓事項、証明事項等の確認をする作業)
  • 印鑑押印者が誰であるかを証明する機能(印鑑証明書の添付)

 これらの機能をハンコの押印+印鑑証明書の添付という作業で実現してきたのですが、電子申請、書類の電子化ではこれに代わる作業をどのように設定するのかが課題となります。

電子印鑑について

 最近社内決済、見積書等の書類をメールでやりとりする際に、電子印鑑が活用されるようになっています。その多くは印鑑の印影を画像データとして作成したものであり、これを書類に添付することで活用されています。イメージとしてはシャチハタのようなイメージでしょうか。ただこれは印鑑押印者がだれであるかの証明機能はありませんから公的書類の証明としては弱いものとなります。

電子署名法と電子証明

 ちなみに電子文書における署名に関する法律である電子署名法が平成13年4月1日から施行され、電子署名が手書きの署名や押印と同等に通用する法的基盤が整備されています。

電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年法律第102号。以下、「電子署名法」という。)が平成13年(2001年)4月1日から施行されました。

 これにより、本人による一定の要件を満たす電子署名が行われた電子文書等は、真正に成立したもの(本人の意思に基づき作成されたもの)と推定されます。

 また、電子署名法の施行により、認証業務のうち一定の基準を満たすものは総務大臣、経済産業大臣及び法務大臣の認定を受けることができる制度が導入されました。

 なお、この認定制度の導入にあたって、総務省、経済産業省及び法務省は、認定の際に申請のあった認証業務に用いられる設備等を実地に調査する業務を行う指定調査機関を指定しました。

出典 法務省HP 電子署名法の概要と認定制度について

 印鑑証明書の代わりに認定を受けた第三者機関の発行した電子署名を添付して電子申請を行うことが可能となるよう制度設計されていることになります。あくまで簡易的な電子印鑑ではなく、認証機関による電子署名の添付が公的申請において必要であるということになります。

電子申請の現状と今後

 政府としては1994年より電子政府構想を掲げており、これを補完する証明サービスも増加してきていますので、今後これを活用した電子申請が進展していく可能性は高いです。ハンコのやり取りのために多大な時間と手間をかけることが多いため、業務効率化のために個人的には是非浸透してもらいたい制度だと考えています。

 ただこの「電子署名」を採択していない行政組織はまだ多く、地方公共団体はもとより、国の機関でもこれを認めていないケースがまだまだ多いです。そのため電子申請制度は確立しておりものの電子署名が活用されていないために、電子申請をしたのち行政窓口に印鑑証明を持参しなければ申請受付が完了しないという本末転倒な事例がいまだに実在しています。

 ただこの電子署名に対応するために、申請システムの改修が必要になるため予算的な課題もクリアする必要もあるでしょう。ビジネスの現場では非接触の対応が求められる中で、是非クリアして頂きたい問題です。

(関連記事)印鑑押印が電子署名に変わるか

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