経済活動の停滞に伴い事業テナントの賃料支払が困難になるケースが増加しており、社会的問題となりつつあります。
緊急事態宣言が徐々に解除される見通しもついてきましたが、経済活動の自粛は今後も状況を見ながら長期的に継続すると予測されるため、このような状況は年単位で継続することが予測されます。さらにテナントの家主さんとしても、家賃収入の減少は避けられないでしょうし、条件の見直し、家賃滞納によるテナント経営状況の悪化は避けられない状況となっております。
事実、弊社の関与するコインパーキング事業でも、観光客向けの駐車場では売上急減により、場合によっては事業継続困難なケースも散見しております。
賃貸不動産の空室事情
このような状況の中、テナント、居住用物件ともに、賃貸不動産の空室が増加する傾向がみられます。
テナント物件においては、飲食店、居酒屋などの業界での売上激減により、賃料の支払が厳しくなっており、さらにはお店の廃業、撤退が増えることが予測されます。
居住用物件においては、まだ急激な空室の増加は進んでいませんが、法人向けに部屋を貸している場合では、業績不振による居住者退去が進むケースがみられ、徐々に空室が増える状況にあります。
不動産におけるシェアリングビジネス
近年不動産業界では空いている物件の有効活用のためにシェアリングビジネスが進展しつつあります。所有する不動産の有効活用はもちろん、シェアリングビジネスをするために物件を借りて事業を行う方も出てきています。
(不動産のシェアリングビジネスの例)
- 空きスペースを時間貸しする・・・例)貸し会議室、パーティルーム、セミナー会場等
- 空きスペースの用途を転用する・・例)空き物件を改装し、民泊物件として貸し出す
- 空いた時間に共用する・・・例)自宅駐車場をを使わない間時間貸し駐車場として貸し出す
シェアリングビジネスの現状と今後
ただ一般的な賃貸不動産と同様、人々の活動が制限されている現状では厳しい状況となっていますが、このような状況でも形を変えながらビジネス展開できることは不動産シェアビジネスの魅力です。
例えば民泊物件は海外旅行客の減少に苦しんでいますが、空いている期間をマンスリーマンションとして貸し出し等も並行して行っています。古民家などの特徴のある物件、立地のよい物件では、撮影スタジオ等のスペース貸しをするなどバリエーションを増やして事業を並行して行うことも可能です。
またビジネスにおいてテレワークの推進が進んでいますが、自宅ではなかなか落ち着いて仕事ができない人のために一時的な仕事スペースとしての時間貸し事業も最近浸透しつつあります。投資というよりも既存資源の活用という一ビジネスとして不動産シェアリングビジネスに取り組んでみるのはいかがでしょうか。
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