今日新聞記事にて以下の内容が発表されました。国土交通省が特例措置にて、タクシーでの宅配を5月13日まで認める準備を進めているようです。
朝日新聞デジタル タクシーで宅配可能に 国交省、コロナ影響で特例措置
運送業許可とは
本来貨物自動車運送事業法において、依頼を受けて、運賃を受け取って物を運ぶという行為を行うには運送業許可を取得する必要があるとされています(一般貨物自動車運送事業)。
ちなみに最近よく利用されているウーバーイーツさんも同じような事業をされていますが、貨物自動車運送事業法上の運送業許可は、自動車にて運送事業を行うことを制限しており、自転車、原付バイクでの宅配は禁止されていません。
貨物自動車運送事業法
(定義)
第二条 この法律において「貨物自動車運送事業」とは、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業及び貨物軽自動車運送事業をいう。
2 この法律において「一般貨物自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除く。次項及び第七項において同じ。)を使用して貨物を運送する事業であって、特定貨物自動車運送事業以外のものをいう。
国土交通省の特例措置
本来タクシーは上記の一般貨物自動車運送事業許可とは違う許可であり、宅配事業を行うことはできませんでしたが、今回は特例の申請を行うことにより、5月13日までの期間限定でタクシーも宅配事業を行うことができるようになります。
申請受付は4月21日からを予定しており、2日ほどで許可される予定です。
まとめ
元々運送業界は慢性的な人手不足の状態であり、新型コロナウイルスの影響による爆発的な宅配需要の増加により、ドライバーさんの負担は多大なものとなっています。営業規制を受けつつある飲食店も宅配ビジネスに急遽参入してきており、売上減少に苦しむタクシー業界がこれを助ける試みは望ましい措置であると考えます。地元の飲食店、運送業界の支援のためにも、連休期間の間に一度宅配を利用してみてはいかがでしょうか。
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